さらに空間をカスタマイズできるとあって、賃貸には珍しく他には無い自分だけの空間をつくることができます。
『間の取り方』は人それぞれ。
だから「リビングがもうちょい広い方がいいのに、、」とか「プライベートエリアは来客に見せたくない、、」とか。十人十色の要望があります。
この文章をここまで読み続けたあなたに質問します。
もともと1Rだったのが1LDKに変更できたり、2LDKにもなったりしたらどうでしょう?
あなたのライフスタイルに応じて好きなように間取りを変更できるとしたら良いと思いませんか?
このお部屋は、間取りを自由に作り変えたい人のために考え抜かれてリノベーションされました。
間取りを変えたいあなたが用意するのはビスと合板だけ。1人でも出来ちゃいます。
お部屋にいくつか立っている柱のようなもの。これを"角"と呼びます。
この角は天井と床のコンクリートにしっかりと固定されています。そして2cmの厚みの構造用合板が金具で取り付けられています。この合板は原状回復不要。くぎ打ちも、ブラケットの取り付けもOKです。
例えば角と角を使って合板を貼ると部屋が区切れます。同じように角と角にブラケットを付けて木材の板を渡せば本棚も作れます。
角の上部にはワイヤーが設置されており、カーテンを設置することも可能。アイデア次第でいかようにも間取りを変更できるのです。
これまで365LIFEのお客様から「DIYできる物件はないのか?」とご要望頂くことがあったのですが、あったとしても古い物件を原状回復不要で自由にやってよとうものが多かったのです。
これは素人にはかなりハードルが高く、DIYするのも時間と労力が掛かるのでお勧めはできませんでした。
しかしこの企画であれば簡単にDIYができ、自分の好きな暮らしを実現できます。
このお部屋のリノベーションコンセプトを考えた建築デザイナーの岡田宰さんは、東京の有名な建築デザイン事務所で経験を積んでいた方です。ここでは書けませんが、みんなが知っているある建築のプロジェクトにも関わられていた方なんです。
~~~~建築デザイナーからのメッセージ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この部屋は賃貸マンションのリノベーション企画『イチワリ』の第一弾としてデザインしました。
この部屋のコンセプトは『自由な間取りを。あなたのお好きなように。』です。
賃貸だけども、もっと自分らしい部屋作りを楽しみたい。そんな人たちへ向けてこの部屋をデザインしました。
まずは間取りの自由度を確保するために、壁をなくして部屋全体をひとつの空間にして、部屋の”角”だけを残すことにしました。
部屋作りといってもどうしてもお金や手間がかかって、ハードルが高くなってしまいがちです。
ですので、そのサポートというか手掛かりとして、”角”だけを初めから用意しておき、これを背骨として、周りに肉付けして部屋作りをしていけるイメージです。間仕切りを構成したり、棚をつけたり。1Rから3LDKまで入居者の用途に合わせた間取りが可能です。
そのために”角”は現状復帰不要にして、自由に使って頂けるようにしました。
最初から全部自分で作るのは負担が大きいし、全部作り込まれていると自由度がなくってしまう。
ちょうどその間を取って、入居者の負担を減らしながら、自由度も確保する。そういった狙いでデザインしていきました。
賃貸マンションは分譲などと違い数年の早いサイクルで常に消費され続けています。その結果として万人に好かれようとして、どれを見てもにさほど変わらない。
床材や壁紙の色は変わってもどこか同じ印象を受けるし、なにより面白みがありません。
そんな既存の部屋では満足できない、もっと自分らしい部屋作りをしたい。
そんな”イチワリ”の人たちにこの部屋を楽しんでもらえると嬉しいです。
岡田宰 (デザイナー / 建築家)